こんにちは、たにです。
今日は、仕事でよく耳にする「属人化」という言葉について、少し深く考えてみたいと思います。
「属人化」と聞くと、ネガティブなイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?
- 「属人化」とは何か?
- なぜ「属人化は良くない」と言われるのか?
- 「属人化」と「標準化」のバランスの重要性
「属人化」とは?
まずは、言葉の意味を確認してみましょう。
企業などにおいて、ある業務を特定の人が担当し、その人にしかやり方が分からない状態になることを意味する表現。 多くの場合批判的に用いられ、誰にでも分かるように、マニュアルの作成などにより「標準化」するべきだとされることが多い。 (引用元:実用日本語表現辞典)
まさにこの通りで、「あの人にしかできない」「困ったらあの人に頼るしかない」といった状態が「属人化」です。
そして、引用元にもあるように、この言葉はほとんどの場合、悪い意味で使われます。例えば、会議の振り返りで「この作業は〇〇さんにしかできなくて属人化されているから改善が必要だ」といった具合に。
(心の中では「そう思うなら自分もできるようになれよ!」と叫んでいますが…笑)
「属人化=悪い状態」という認識が一般化しているのが現状です。
なぜ「属人化は良くない」と言われるのか?
では、なぜ「属人化された状態」が良くないとされるのでしょうか?
主な理由は、組織や経営側の視点から見たデメリットにあります。
- その人がいなくなると業務が滞る : 担当者が不在になったり退職したりすると、業務が回らなくなるリスクがあります。
- 負荷が集中し、分担が難しい : 特定の人に業務が集中し、その人の負担が大きくなりがちです。他のメンバーで分担しようにも、やり方が分からないため難しいです。
- 管理者が業務内容を把握しにくい : 担当者以外に業務内容が共有されていないため、管理者が適切に管理・評価することが困難になります。
しかし、視点を変えて、当事者の目線で考えてみるとどうでしょうか?
「その人にしかできないことがある」ということは、その人の 「強み」 でもあると捉えられます。
例えば、スポーツ選手、アーティスト、クリエイターといった職業は、まさに「その人にしかできない」究極の属人化された状態でビジネスをしています。むしろ、他の人が真似できないからこそ、その価値が生まれる世界です。
この違いは、 「組織でビジネスをしているか」 と 「個人でビジネスをしているか」 の差にあるのかもしれません。
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「属人化」と「標準化」を繰り返して成長する
新しいことを始める時、最初は必ず誰かがパイオニアとして道を切り開きます。その段階では、まだ「その人にしかできない」属人化された状態です。
その後、その人が試行錯誤を重ねてやり方や手順を確立し、それを共有することで「標準化」され、属人化された状態が解消されます。このプロセスを繰り返すことで、組織として「できること」が増えていくのです。
だからこそ、「属人化は悪だ」と一概に決めつけるのではなく、
- 「他の人にはできない価値がそこにある」と捉える。
- その価値を自分も身につけるために、積極的に学び、教えを請う。
このように前向きに捉えることができれば、自分自身の成長にも繋がるはずです。(ちょっと前向きすぎでしょうか…?笑)
まとめ
今回は、「属人化」というテーマについて、僕なりの考察をしてみました。
「なぜみんな属人化が悪いと言うんだろう?」という素朴な疑問から、頭の中で悶々と考えていたことを言語化してみたのですが、いざ真剣に考えてみると、意外な発見があって面白いですね。
皆さんは「属人化」について、どうお考えでしょうか?
それでは、また次回!